3.11「NO MUSIC, NO LIFE.」

2011.3.11

大きな揺れからずっとテレビを見続けた。津波の驚異、原発の動向。
特に断続的に伝えられる原発の状況を、僕は追っていた。不確かで、不安な情報ばかりだった。

だけど、数日テレビを見ていると、どんどん気分が悪くなってきて、この現状に耐えられなくなった。いや、現状ではなく、今後起こるかもしれない原発の状況に耐えられなくなったんだ。

そうして僕は、テレビを切った。もうこれ以上、不安な情報はいらなかった。だから僕はテレビを切って、ラジオをつけた。

いったいいつから流れ始めたんだろう、ラジオから音楽が聞こえたとき、本当に安心した。あんな体験は初めてだった。

かつて『博士の異常な愛情〜』の中で、ラジオから音楽が聞こえることで、実は核戦争はまだ起こってないと知るシーンがある。なんだかあの日の日本はそんな感じだった。

僕はラジオから流れる音楽を聴いて、まだ日本があること、そして自分が生きてることを知った。

NO MUSIC, NO LIFE.

たんなる宣伝コピーだけど、真理だった。

音楽は人を救う。