本としての完成度!『イヴリン嬢は七回殺される』

『イヴリン嬢は七回殺される』クリスティ的イギリス館ミステリーのはずが、主人公が同じ日を繰り返すループものかつ、別人に転移するというさらに上乗せ設定のために混沌を極めるかと思いきや、徹底的に突き詰められたロジックによって、混沌を感じつつサク…

雨にもカミナリにも負けず、札幌市白石区に新しくできた本屋「かの書房」に行ってきました! e-honであらかじめ注文しておいたので、スムーズに書店受け取り完了。このシステムは便利。書店の利益にもなるしね。 注文したのは『書物の破壊の世界史』という縁…

新聞記者映画の傑作たち

今さら『ペンタゴン・ペーパーズ』観る。 70年代のアメリカを舞台にした映画だけど、確実にいまを描き出す。普遍的ということは、こういうことなんだろう。 www.youtube.com この1年後、同じくワシントン・ポスト紙の記者たちの奮闘を追う歴史的名作『大統領…

『グリーンブック』ヴィゴ・モーテンセンの奥行き、それから優しさ。

アカデミー作品賞『グリーンブック』観た。差別問題を取りあげつつも心地よさの残る秀作。結局白人が黒人を助ける映画だとか、現実はそんな簡単じゃないとか、批判があるのもまあわかる。でも…… たいした障害もなくあっという間に人種の壁を乗り越える白人ド…

グラナダ版&NHKの露口ホームズの吹替が最高

ホームズの映像化といえば昨今はカンバーバッチ版『シャーロック』あるいは新作が延期になったロバート・ダウニーjr版だろうけど…… なんといっても真打ちはやはりグラナダTV版『シャーロック・ホームズの冒険』だろう。ホームズ演じるのはジェレミー・ブレッ…

マーティン・マクドナーの戯曲

マーティン・マクドナー(『スリー・ビルボード』)がどんなにすごい戯曲家だったのか知りたくて、日本語で読める2作、取り寄せる(パルコのネット通販で買えた)。愛猫を殺されたアイルランドの超過激派が、復讐のために帰ってくる恐怖、『ウィー・トーマス』。…

アニメゴジラ

今年の初映画はアニメ版ゴジラでした。けっこう面白かったですが、ずーっとテンション高めで緩急の急ばかり。さらにしゃべりっぱなし音楽なりっぱなしで、久しぶりに尺読みできない映画。今がいったい、全体のどの位置なのかも把握できないまま、いつの間に…

映画のチェスシーン

授業で映画のチェスシーンを観ました。チェスで負けたときの反応、というキャラ理解のためでしたが、こうして並べてみると、人間以外のものに負けるというシーンばかりでしたね。これにはなにか意味があるはず。『2001年宇宙の旅』 『遊星からの物体X』 『ブ…

本物と偽物、一番出ていたのは……『ブレードランナー2049』

『ブレードランナー2049』の感想を3行でいいので書いてほしいと、ある人から言われていたので書きます。長い。全体の尺も長いが1つ1つのカットもシーンも長い。それでも間が持つのは監督ドゥニ・ヴィルヌーヴと撮影ロジャー・ディーキンスの力なのだろうけど…

天空のハウスの店じまい

ハウスの撤収作業に来てます。意外と高いところは平気ですが、これ以上になるとどうかわかりません。

祝『スモーク』ブルーレイ

なぜか発売中止になった『スモーク』ブルーレイ版が突如、12月に発売予定。原作ポール・オースター、監督ウェイン・ワン、ハーヴェイ・カイテル主演の群像人情ドラマ。原作者ポール・オースターは現代アメリカを代表する作家。初期作『幽霊たち』のように、…

ポップの威力!

『ぐるりと』のポップあります!場所は札幌駅ステラプレイス5階の三省堂、作ってくれたのはイラストレーター成田真依子さん(ヒューマンアカデミーの成田先生です)。いい感じで目立ってるで、残り2冊、ぜひ買ってポップの威力を知らしめてほしい。

『ぐるりと』情報

『ぐるりと』情報。夏のあいだ在庫不足で全然出まわってませんでしたが、ようやく充実しつつあります。書店だけじゃなく図書館にもどしどし納入してます。数ヶ月前、出版社に在庫がなく200館以上から注文あるのに納入できてないと聞いて愕然としてましたが、…

『ぐるりと』新聞に載ってます

9月10日の北海道新聞、書評欄に『ぐるりと』の情報出てます。新刊情報として4行だけですがありがたいです。『ぐるりと』はまだまだ絶賛発売中! http://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784907542467

比嘉智康新作!

比嘉智康先生の新作。前半はエピソードのつるべうちで『百年の孤独』を思わせる攻めの姿勢。後半は一転『君の膵臓を食べたい』的な泣けるドラマ展開。これを1冊にまとめられる比嘉ワールド。キミは一人じゃないじゃん、と僕の中の一人が言った (ファミ通文庫…

水を確保する方法

ハウスの逆側にある、本流の水路(本当はなんていうのかわかりませんが)からポンプで水を汲むことにしました。ここから支流に流れて、弟の畑の向こうにある水田まで行っていたのですが、先日書いたとおり稲作にもう水は不要なので、本流から支流に枝分かれす…

水が必要

またしても農業。水を取るために排出口を探してます。今までは畑の横の農業用水路から取っていたのですが、稲作用の用水路ということで、先日、止まってしまいました(もう水田に水はいらないため)。トマトはまだまだ水は大事。水かなければ枯れてしまうので…

演劇10本原稿書いた

札幌演劇シーズン2017夏は5本すべて観てかつ、原稿を10本書いた。 まずはオフィシャルサイトの劇評コーナー「ゲキカン!」に5本! ↓ http://s-e-season.com/gekikan/ それと「札幌観劇人の語り場」という劇評サイトに、劇を見て思い出した小説やマンガについ…

タイトルイン最高

今日は『スカイフォール』観て寝ようかな。今まで観た映画の中で1、2を争うタイトルインのかっこいい映画。1、2位を争っているのは例えば『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』とか。最高だね。 ↓ https://www.youtube.com/watch?v=JNlnQwHWSYw

夏の風物詩どくんご観劇

8月9日、夏の風物詩「どくんご」観に行ってきました。芝居とはすなわち体験だということをわからせてくれる圧倒的音楽喜劇!(の中にある寂しさみたいなものがまたいい)10日は休演日で札幌公演残るは11、12日だけ。観て損はないという言葉は、この劇団のため…

act脚本講座2017

昨日は、actという専門学校主催の講座。いつもと違うのは高校生を大賞にした授業ということ。僕はオーディオドラマの脚本を作る講座の講師でした。高校生が書いた5分ほどのシナリオを、声優コースの学生に読んでもらって、配役を変えたりして何パターンも聞…

ゲキカン、語り場

演劇シーズン第3弾、もえぎ色『Princess Fighter』のゲキカン!書きました。さらに「札幌観劇人の語り場」では劇を観て思いだしたオススメ本の紹介をしています。↓ゲキカン http://s-e-season.com/gekikan/pf.html ↓語り場 http://kangekijin.com/2017/08/06…

真夏の夜のジャズ

夏になると観たくなる映画『真夏の夜のジャズ』。1954年におこなわれたジャズフェスティバルの様子を、ヨットレースの風景なども交えながら記録している。監督は写真家のバート・スターン。夏の昼から徐々に陽が落ち、真夜中にまでおよぶライブの様子。暑い…

自動販売機の偉人

12年間ほぼ毎日、同じ自動販売機の写真(琴似!)を撮り続けていた偉人がいるのですが、2017年8月1日、終わりの日は突然やってきたのでした。この人は本当に評価されるべき人だなあ。 ↓ http://jihan.sblo.jp/

空と雲の写真

弟の農業の手伝いに来てます。 空と雲の写真ばかり撮ってますが。

悪魔の首飾り

今日の仕事もつらかった。しかし人に『世にも怪奇な物語』を貸した充実感。もちろんフェリーニの『悪魔の首飾り』を観てほしいから。 どういう感情にせよ、これを観て心が動かないならそれまでよ、という超ド級の作品。http://www.nicovideo.jp/watch/sm1675…

イベント終了

比嘉先生とのオススメ本イベント、無事終了いたしました。参加者のみなさんありがとうございました。後半の、即興でリクエストに答えてオススメ本を紹介するのは、疲れもあってなかなか上手くいかず! 『憂鬱なペンギン』とか『変身』とかあとから思いつくけ…

生々しいデビュー・出版話イベント

【絶賛受付中!】今週29日(土)17時半〜19時半にラノベ作家比嘉先生とオススメ本のイベントします! お題は『デビュー・出版に役立った5冊』。デビューの裏話から作家残酷物語まで、話せないことも話します。会場はヒューマンアカデミー6階(予定)。今回は…

スメルマンあらわる!

もうこんな時間だから書くけれど、今日の観劇で汗かきスメルマンが真横に来て最悪……。空港から直接劇場に来た熱心な観劇者らしいが、だとしたら自分の匂いが半径数メートルの客に多大な迷惑を与えてることを理解すべきじゃないか。この環境で他の客と同額の3…

ジャパニーズ・ビジネスマンの死

実はリゲインのCMが好きなんですが(初期の異常さ)、こうやって続けて観ると、途中から雰囲気がガラッと変わって、あっ……ってなる。ジャパニーズビジネスマンの死。そして最後のはもう迷走(それも象徴)。