2014-01-01から1年間の記事一覧

松本清張、橋本忍、野村芳太郎

『清張映画にかけた男たち』を読む。 原作:松本清張、脚本:橋本忍、監督:野村芳太郎という、黄金カルテットをメインにした本。清張映画にかけた男たち: 『張込み』から『砂の器』へ作者: 西村雄一郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/11/27メディア: …

今年読んだ本ベスト

2014年に読んだ本、ベスト(まだ中間報告だけど)。フィクション部門:『その女アレックス』 ストーリーが二転三転する話はあるけど、”ある物”の見え方が二転三転するのは珍しい。というかすごい。各賞総なめ中の話題作。その女アレックス (文春文庫)作者: …

なぜ20代が投票に行くべきか

気がつくとそこそこの月日、学生相手に授業してますが、選挙のたびに思うのは、彼ら彼女らに政治の光はホント当たらんなあ、ということです。政治(家)が若者に何もしない理由はただ1つ。投票しないからです。 政治家は、投票しない人のために力を尽くしま…

いいブログ(旅行記)

ある人がブログを書いている。どんな人かというと、大学の後輩であり、知り合いであり、一緒に映画や演劇を作った人であり、彼が女性に思いっきり殴られてるところを見てしまったこともあり、彼のいないところでしばしば彼のことを話すこともあり、それから…

今日読んだ本

カウントダウン・シティ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)作者: ベン・H.ウィンタース,Ben H. Winters,上野元美出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2014/11/07メディア: 単行本この商品を含むブログ (26件) を見る設定100点のミステリー『地上最後の刑事』の続…

すごい本

弟の戦争作者: ロバートウェストール,Robert Westall,原田勝出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 1995/12/01メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 26回この商品を含むブログ (21件) を見るイギリスの児童文学作家、ロバート・ウェストールの、これは本当に傑作…

宮崎駿も好きな児童文学

かかし作者: ロバートウェストール,Robert Westall,金原瑞人出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2003/01/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 13回この商品を含むブログ (7件) を見る不勉強で知らなかったのだけど、イギリスの著名な児童文学者、ロバート…

僕たちが出会う怪物

怪物はささやく作者: パトリック・ネス,ジム・ケイ,シヴォーン・ダウド,池田真紀子出版社/メーカー: あすなろ書房発売日: 2011/11/07メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 62回この商品を含むブログ (1件) を見るAmazonの児童書オールタイムベスト100にも選…

いじめの原因

ひみつ作者: 福田隆浩出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/16メディア: 単行本 クリック: 21回この商品を含むブログ (5件) を見る福田隆浩著『ひみつ』は、「現役教師が書いたリアルないじめの世界」という触れ込みの本。「リアル」というのがどの部分な…

乙一はやっぱり

Arknoah 1 僕のつくった怪物作者: 乙一,toi8出版社/メーカー: 集英社発売日: 2013/07/05メディア: 単行本この商品を含むブログ (10件) を見る乙一はやはり短編の作家なのだと思う。結局彼の面白さは切れ味であって、何かを持続させ積み上げていく長編には本…

ガルシア=マルケス別れの言葉

物語の作り方―ガルシア=マルケスのシナリオ教室作者: G.ガルシア=マルケス,木村栄一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2002/02/18メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 202回この商品を含むブログ (36件) を見るガブリエル・ガルシア=マルケスが亡くなった…

ル・カレ最大の難書

ドイツの小さな町〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)作者: ジョンル・カレ,宇野利泰出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1990/03メディア: 文庫この商品を含むブログを見るジョン・ル・カレの長編第5作目『ドイツの小さな町』。 あまり、話題にならない作品。デビュー作…

シャマラン最新作!

パインズ -美しい地獄- (ハヤカワ文庫NV)作者: ブレイククラウチ,Blake Crouch,東野さやか出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2014/03/07メディア: 文庫この商品を含むブログ (22件) を見る鬼才映画監督、M・ナイト・シャマラン(笑わないで下さい)。『シッ…

仁義なき脚本家

破滅の美学―ヤクザ映画への鎮魂歌(レクイエム) (幻冬舎アウトロー文庫)作者: 笠原和夫出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 1997/10/01メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る笠原和夫。『仁義なき戦い』などのシナリオを書いた、日本を代表する脚本家…

あの傑作アニメ初ブルーレイ化!

銀河鉄道の夜 [Blu-ray]出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店発売日: 2014/05/30メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (8件) を見るアニメ『銀河鉄道の夜』がついに、2014年5月30日、初ブルーレイ化!原作はもちろん、イーハトーブからの使者、宮沢賢治。…

誰が本を殺すのか

http://gigazine.net/news/20130202-books-in-library/ 1年前の記事。Amazonの書籍ページ上に「その本は近くの図書館にあるよ」と知らせてくれるアプリについて。今さら知ったのだけど、こういうのまであるんだね。ちなみに調べたら、他にも似たようなアプリ…

恋するペンギン

飼育員の野津さんに恋するペンギン。 http://vogelpark.blog47.fc2.com/

プロになるには……

https://www.youtube.com/watch?v=38KckEGpS6E 伝説の番組、しかも伝説の回。 YMOカルトキングに輝く当時電気グルーヴの「まりん」こと砂原良徳氏。ともすれば番組に花を添えるというかゲスト的に読んだにもかかわらずマジで優勝してしまった彼に、ラストの…

生きているということ

テオ・アンゲロプロスが死んでから2年がたつ。 世界的映画監督の、最後の作品『エレニの帰郷』。映画館へ行き、座席に座ると、母娘のコンビが、何か話ながら席に着くのが見えた。そのノリの具合から、これは、もしや、この親子(どちらも成人以上だ)はテオ…

映画『鏡の国の戦争』

鏡の国の戦争 [DVD]出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント発売日: 2010/09/22メディア: DVDこの商品を含むブログを見るル・カレの初期秀作『鏡の国の戦争』は、映画化されている。 監督は、『暴力脱獄』『狼たちの午後』の脚本を書いたフ…

これこそル・カレ『鏡の国の戦争』

鏡の国の戦争 (ハヤカワ文庫 NV 226)作者: ジョン・ル・カレ,宇野利泰出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1980/06メディア: 文庫この商品を含むブログを見る前作『寒い国から帰ってきたスパイ』(1963)で一躍人気を得たジョン・ル・カレが満を持して放ったの…

映画『寒い国から帰ったスパイ』

寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)作者: ジョン・ル・カレ,宇野利泰出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1978/05/01メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 40回この商品を含むブログ (58件) を見るジョン・ル・カレ第3作『寒い国から帰ってきたス…

ル・カレ成功の秘密

寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)作者: ジョン・ル・カレ,宇野利泰出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1978/05/01メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 40回この商品を含むブログ (58件) を見るジョン・ル・カレ作品、全作制覇を目指して。そ…

『高貴なる殺人』今がお買い得

高貴なる殺人 (ハヤカワ文庫 NV 210)作者: ジョン・ル・カレ,宇野利泰出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1979/12メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見るジョン・ル・カレ第2作『高貴なる殺人』は、異色作として有名。 スパイ小説の巨匠が書いたミ…

『高貴なる殺人』、映画についてもレビュー

高貴なる殺人 (1979年) (ハヤカワ文庫―NV)作者: ジョン・ル・カレ,宇野利泰出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1979/12メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見るジョン・ル・カレの第2作目『高貴なる殺人』。 ル・カレの中では異色作と…

ジョージ・スマイリー初登場、その1行目

死者にかかってきた電話 (ハヤカワ文庫 NV 188)作者: ジョン・ル・カレ,宇野利泰出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1978/11メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (6件) を見るジョン・ル・カレ全作読破を目指して。手始めにデビューからの3作を…

いよいよ劇場公開!

僕が脚本を書いた映画『茜色クラリネット』が、いよいよ3月22日から劇場公開されます。まずは札幌シアターキノから順次公開。 http://theaterkino.net/他にも、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で上映されます。 (昨年12月、函館港イルミナシオン映画…

年間ベスト級の本

HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)作者: ローラン・ビネ,高橋啓出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2013/06/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (56件) を見る一読して、あ、これは今年ベスト級だな、と思う本がある。例えばシーラッハ『…

今年ル・カレ全作読む!

昨年読み始めたジョン・ル・カレ。古いスパイ小説とあなどるなかれ。ジェームス・ボンド的ドンパチアクションは皆無。ひたすら人間の心の揺れ動きを描くヒューマンドラマだ。ル・カレと言えば、比喩を多用する独特の文体、執拗なまでに現在と過去を行き来す…

カジノで106億スった男

熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録作者: 井川意高出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2013/11/13メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (21件) を見る2011年、大王製紙の創業一族3代目、当時会長職にあった井川意高が逮捕された。容疑は…