安部公房「天使」

新潮 2012年 12月号 [雑誌]

新潮 2012年 12月号 [雑誌]

発見された安部公房の最初期小説「天使」読む。

ゴツゴツした荒削りの中、安部公房らしいユーモア感。

5年後『壁』で芥川賞を受賞するのだけど、この頃、すでに「壁」についての言及があって嬉しい。

そして固い冷たい壁だと思っていたものが、実は無限そのものであり、恐ろしい不快な鉄格子だと思っていたものが、実は本来の形象そのものに他ならなかった訳なのだ。