嘔吐

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葉っぱに病気が。
ナス、トマト、キュウリの葉に。

とりあえず病巣部分はもいでみる。
実の生育に影響あるやなしや。

一方僕は某ハンバーガーチェーンの一番大きいハンバーガーを1年ぶりくらいに食べて、
10何年ぶりくらいに物を吐いた。
スーパーサイズミー」だ。

嘔吐。

サルトルのは読んだけど内容は忘れた。

存在への吐き気だったか?

僕は何に吐いたのか。

翌日、晩ご飯。
某和食チェーン。

やはり吐き気がする。
前日に吐いたので僕はもう吐くことに関しては一角のものなので、
これは来るなとわかる。

そうして夜の街を吐き場所を求めて歩き出す。
だって駅前で吐いたら大変だ。

より閑散とした場所へ、より人気のいない場所へ、
より、吐いても人の迷惑にならない場所へ。

創成川沿いは再開発されて、川の両側が遊歩道になりベンチが置かれ、
街の中心部から近いのにもかかわらず人気が少なく穏やかに風が吹く絶好の吐きポイントだ。

僕は川沿いのベンチに座り街頭の明かりの下、
買ったペットボトルの水を脇に置いて、いつ吐いてもいい体勢に入る。

さあ来い牛丼、ってなものだ。

10分たち、20分たってもなかなか来ない。
放っておくとやって来るが、追いかけると逃げてしまうという、
例えるならいろんなものに例えられそうな状況のまま、
僕は左上の方にそびえるテレビ塔の時計の表示を眺めながらその時を待つ。

30分たっても来ないので、読書に切り替える。
レイ・ブラッドベリ「とうに夜半を過ぎて」。

短編集は2話目に一番面白い話を置くといいと、誰かが言っていたが、
まさにその通りで、第2話「いつ果てるとも知れぬ春の日」は傑作。

やはり夜に読むレイ・ブラッドベリは最高だ。

どうやって胃の中の牛丼をぶちまけようかと思っていた人間が、
いつの間にか静かな川べりで読書を楽しむ人になってしまった。

1時間後、雨がぱらつき、僕は家路につく。
牛丼は体の中で消化されていく。