『前向き!タイモン』(岸田戯曲賞を読む3)
- 作者: 矢内原 美邦
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2012/04/25
- メディア: 単行本
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矢内原美邦の『前向き!タイモン』。
ミクニヤナイハラプロジェクトの主宰で、作、演出、振付担当。
シェイクスピア『アテネのタイモン』を下敷きにした、なんというか、前向きなタイモンの話?
主な登場人物はタイモンとメイドと農民の3名だけ。簡潔な。
ストーリーというより矢継ぎ早の台詞、勢いと量がすごい。
特に、比喩としてリンゴを「子供」と呼ぶシーン。114〜117ページ。
3ページにわたる農民の長ゼリの間、「子供」という比喩が出てくるたびに、「子供ってリンゴのことね」とわざわざ説明する。ずっと。数えてみたら17回。「子供ってリンゴのことね」って言ってる。
このシーンだけでも読む価値あり。
これは初めて見た。発明。
ちなみにそのシーンじゃないけれど、どんな舞台だったのかyoutubeに少しだけ動画があった。
↓
ミクニヤナイハラプロジェクト『前向き!タイモン』スペシャル動画