『自慢の息子』(岸田戯曲賞を読む4)

自慢の息子

自慢の息子

第55回岸田國士戯曲賞の受賞作『自慢の息子』。
平田オリザ率いる青年団から独立した「サンプル」というところで作演出を手がける松井周の戯曲。

それにしても岸田戯曲賞作家に、平田オリザに関連する人が多い。
時代の潮流か、平田オリザの吸引力か。

さてこの戯曲、実を言うとよくわからなかった……
ごめんなさい。

いや、作品の世界はあるし、台詞は実に巧みだし、やはり戯曲というのは台詞のものだというのがすごくよくわかる。だから自分のリズムで、文体で戯曲を書けるその能力は岸田戯曲賞に値するのだろう。

でもお話が……何か神話的なものと関係あるらしいのだけど、
ごめんなさい、僕はよくわかりませんでした。

練られた脚本と演出、そして役者によって生み出される劇空間をもってしてその世界をようやく知ることができるのだろうか? 戯曲でその面白さを十分に知ることはできなかった。

残念。僕の力不足だ。