小津と脚本家

蓼科日記 抄

蓼科日記 抄

小津安二郎監督の女房役、共に脚本を書いた野田高梧(野田高悟じゃない)のことを、まあ映画好きなら知っている。

小津と野田の2人が、蓼科(たてしな)にある野田の別荘で書いた日記が出版されるとのこと。
その中で、小津と交際していた女性に関しての記述もあるという。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG22002_S3A620C1CR8000/

東京物語』でアコーディオンを弾いていた、とのことなので、熱海の旅館のシーンだろう。映画が始まって51分過ぎのところだ。DVDのコメンタリーで、「村上さんだ」と言われてるけど、それがその女性のことなのか、左右にいた男性の名前なのかわからない。

(追記:やはりこの女性が「村上さん」だった。月刊シナリオ7月号に村上茂子さんのことが詳しく書かれている。小津死後も独身のまま、浅草で亡くなったという)

評論家・指田文夫氏のブログには、この女性が戦争未亡人であり、『東京物語』の原節子演じる紀子のモデルになったのでは? と書いてある。

ちなみに日記が書かれた地、蓼科では、毎年小津を冠した映画祭が行われていて「小津安二郎記念 蓼科高原映画祭」という。

私事で恐縮だけど、短編映画コンクールの第4回で、僕が脚本を書いた『討ち入りだョ!全員集合』が入選している。だからなんだ、という話だけど。
http://www.tateshinakougen.gr.jp/cinema/tanpen/4th.html