映画は2つで出来ている
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昔、この有名作を観ようとVHSを2度借りた。でも2度ともサルのシーンで撃沈。寝てしまった。正直しんどかった。
でも、2001年、映画で語られた年になって、再度劇場公開された際に、映画館で観た。映画館はいい。やっぱり映画は映画館で観るものだ。集中力が違う。サルのシーンも寝ずに観られて、遂にラストまで。
衝撃。この映画がなぜ永遠の傑作とされているのか、良くわかる。全体的なストーリーは正直なんだかわからない。結局なんだったのかは、初見ではわからないだろう。
でも、当時の僕は思った。これはすごい。
結局、公開が終わる1週間後まで、僕は4回劇場に観に行った。
とにかく音と映像だ。もともと写真家だったスタンリー・キューブリック。映像の素晴らしさは完璧だ。全カットが美しい。
そして音。映画を構成するのはただ2つだ。画と音。これだけ。
画を撮る才能があったキューブリックは、ジャズドラマーを志しただけあって、音に関しても誰よりも鋭敏だった。天は二物を与えた。しかも映画はその2つしか使わない。
かくしてキューブリックは、最高の映画を作る監督となった。
追記:
キューブリックが写真雑誌ルックにいた頃に撮った写真集が発売されているが、高値。僕は一瞬の隙を逃さす中古で3000円台で買えた(ラッキー)。
日本語版は状態悪くても7000円以上、通常の古本でも1万円越え。洋書は新品5万円以上……。ペーパーバック版はいつまでたっても予約受付中。
スタンリー・キューブリック ドラマ&影:写真1945‐1950
- 作者: レイナークローン
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