穴ばかり見てる

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脱出ものの最高傑作、泣く子も黙るジャック・ベッケルの「穴」という映画をご存じか。

知ってる人ならあーあれね、なんてしたり顔で共感してくれるだろうし、
知らない人は映画人生の半分くらいは損してると思っていい。

実際にあった脱獄事件を、当事者のジョゼ・ジョバンニが原作・脚本を書いた、
まごう事なき傑作。

脱獄への道筋をひたすらシンプルに描き、それがために並々ならぬ緊張感を生み出している。

本当に、すべての映画ファンに見てもらいたい作品だが、
なんと現在、DVDは廃盤。プレミアついて1万円前後で取り引きされていて、
なかなか見る機会がないのがなんとも寂しい。

僕もビデオで持っているだけだったので、
DVDで見たいなあなんて思っていたら、大手の通販ビデオレンタルサービス(なんて呼称でいいのか?)で、レンタルしているのを発見。

会員になりレンタルして、「穴」三昧。
家にいる時はずっと「穴」を流している。

今日はおなじみラノベ作家H先生と、おなじみアシスタント女史と、初登場S教授(僕が心の中でつけたあだ名)と、中華料理屋にて集う。動機はかくや、H先生の第5巻出版記念とおぼしき(←ウソ日本語)。

その席で、どういう小説が後世まで残っていくのかと話題に。
いま売れている本で、50年後にも残っている(読まれている)本はなんなのか。
本屋大賞とかとってる本はまあ、ないと思うけど(私見)。

ベッケルの「穴」は、作られてからすでに半世紀が経とうとしている。
だけど、その輝きは決して色あせないし、今の時代の作品に比べてむしろ輝いてさえ見える。

だからDVDを廃盤にするなかれ。

つまらない映画を垂れ流すなら、もっといい作品を流通に乗せるべきじゃないかなあ。


※ちなみに「ベッケル 穴」でググると、先日会った某劇団代表、K藤君の母君のブログが一番上に来るというスモールワールド。