最後の授業
恐るべきことに、僕はその専門学校で5年半教えた。
5年半!
あらためてその年月を思い返すとすごい年数だ。
5年半……その間に(いざ数えてみると)僕は延べ228人にシナリオを教えた。
5年半……その間に(いざ数えてみると)僕は延べ228人にシナリオを教えた。
228人!(ちなみに延べじゃないと133人だ)
いったい僕は、この5年半という年月と228人に何を教えられたのだろう。
時に講師料に見合わないほど頑張ったり(授業以外にも学校に行き学生と話し、事務所でシナリオを読んでダメ出ししたり……)、あるいは非常にまれに、適度にサボってしてしまった(白状しよう、1度だけ寝坊して遅刻した。ちなみにその時は学生が気を遣って、見回りに来た別の先生に、今は自習時間だと嘘をついてくれた。今でもそのことは忘れない。)。
そんな某専門学校での授業も明日(日付変わって今日火曜日)、最後の授業を迎える。
今学期をもって、僕の教える学科がなくなるからだ。
今学期をもって、僕の教える学科がなくなるからだ。
かつて僕は、(今は無き)デジタル映像科を教え、(今は無き)3DCG科を、(今学期で無くなる)ゲーム科を、それから選択科目としてその他の学科の学生に教えた。
僕の授業を受けて卒業していった学生たちに、僕は何ができただろうか。
シナリオの、何を教えられたのだろうか。
シナリオの、何を教えられたのだろうか。
もっとできることがあったのではないか。
いつもそう思う。
いつもそう思う。
最後の授業を迎える今日もまた思う。
僕は何を教えられたのだろう。
僕は何を教えられたのだろう。