ちょっとおかしな話
「札幌駅の……」
僕は札幌駅をよく使う。
頻繁に札幌駅構内を歩いていて、ふとあることに気がついた。
頻繁に札幌駅構内を歩いていて、ふとあることに気がついた。
よく見かける人がいるのだ。
それは初老の男性で、何をするでもなく、ただ札幌駅の中を歩いている。
それは初老の男性で、何をするでもなく、ただ札幌駅の中を歩いている。
一度意識すると、次からは、その人がいればすぐ気がつくようになる。
2日続けて見る日もあるし、けっこうな頻度で札幌駅にいるらしい。
2日続けて見る日もあるし、けっこうな頻度で札幌駅にいるらしい。
なぜ? 目的は? 仕事ではないだろう、どこかへ向かう風でもなし。いっこうにわからない。
だから僕はその人を、札幌駅の神様だと思うことにした。
神様を見た日はきっと幸運なのだと勝手に決めた。
神様を見た日はきっと幸運なのだと勝手に決めた。
1日の始めに見かければ、今日はきっといい日になるとほくそ笑み、
夜、その日が終わろうとする時に出会えば、例えつまらない日だったとしても、
きっと今日は有意義だったんだと思うことにしている。
夜、その日が終わろうとする時に出会えば、例えつまらない日だったとしても、
きっと今日は有意義だったんだと思うことにしている。
たぶん、注意して見れば、他の駅にも神様はいるのかもしれない。