追悼。僕の好きだった作家3

火星年代記 (ハヤカワ文庫SF)

火星年代記 (ハヤカワ文庫SF)

幻想の詩人、SFの巨人、レイ・ブラッドベリも今年亡くなった。

生涯に1度、なんとしても『火星年代記』みたいな作品を書いてみたい。
いくつもの火星を(そして地球を)めぐる連作(?)短編集。

1つ1つの短編が面白いのはもちろん、最後の話、最後のページ、最後の行を読んだ時の悲しい戦慄。

結局、SFの良さというのは、深淵を覗いた時の切なさにあるのかもしれない。

火星人たちは、ひたひたと漣波の立つ水のおもてから、いつまでもいつまでも、黙ったまま、じっとみんなを見あげていた。


ありがとう。さようなら。