怖い短編集その18

イギリス恐怖小説傑作選 (ちくま文庫)

イギリス恐怖小説傑作選 (ちくま文庫)

どちらかと言えばマニアックな『イギリス恐怖小説傑作選』。
いろいろ怖い話を読み慣れたあとに、こういう一癖ある物を読むのも楽しい。

ウェイクフィールドウォルポール、ウエルズ、マッケン、バイロン、ブラックウッドなどなど蒼々たる面々。

中でもお気に入りはウェイクフィールド『目隠し遊び』。
「日が暮れてからお屋敷に近寄るものはいねえよ」と何度も言うラント氏のセリフが、まさに恐怖小説の醍醐味。

他にもエイミアス・ノースコット『ブリケット窪地』の嫌な怖さ、
エクス=プライヴェート・エクス『見た男』が、いったい何を見てしまったのか、などなど。

イギリス的なホラーって、端正でヒヤッとする。