大きな役者
- 作者: 春日太一
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2013/01/17
- メディア: 新書
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この『仲代達矢が語る日本映画の黄金時代』も楽しく読めた。
なにせ仲代達矢。黒澤明、成瀬巳喜男、市川崑、小林正樹、岡本喜八、勅使河原宏、山本薩夫、五社英雄……そうそうたる監督の作品に出続けた。
当時のエピソードと映画界の有様が面白い。
それにしても最後の方は今の映画を嘆くばかり。
映画、スタジオ、そして役者。
大きな役者がいなくなったというのは、どこでも聞かれる話。
この本には三船敏郎、丹波哲朗、勝新太郎、そして役者としての三島由紀夫のことも語られている(当時から、切腹するためにボディービルをしてると言っていたらしい。誰も信じてなかったけど)。
まあ確かに昔の役者は豪放で、わりと好き勝手やっていた。
そう考えると市川海老蔵なんかは事件を起こしたけど微笑ましいくらいで、あるいは大きな役者になりそうな気もする。いつになるかわからないけど、市川團十郎になる人間なのだし。